田んぼアートin樫津 2024
今年で17年目を迎える「田んぼアートin樫津」
2024年5月19日(日)晴天の中、田植えが行われました。
今年は、私も9年ぶりに田植えに参加してきました。
樫津の田んぼアートは、2008年(平成20年)から開催されています。
1回目は特産のたけのこを2色で描くシンプルなものでした。
その後段々と色も増え、図柄も複雑になっていきました。
周辺以外は全て手植えされ、田んぼに苗で描かれているとは思えないほどの素晴らしい作品ばかりです。
2022年の「田んぼアートin樫津2022」の記事はこちら。
毎年秋に収穫が終わると、翌年のデザインを地元の宮崎小学校と宮崎中学校に募集します。
今年のデザインは、81作品の中から宮崎中学校3年生(現在は高校生)鈴木さんの作品が選ばれました。
勇壮な龍と共に書かれている「一念通天」は、「どんなことでもひたすら信じて念じ続ければ必ず天に通じて成し遂げられる」という意味があるそうです。
鈴木さんの作品を元に地元の水墨画家の方にデザイン画を描いてもらいます。
田んぼアートは、大抵、高いところから観ます。
こちらの田んぼアートは宮崎中学校のグランドから見下ろしてもらいます。
斜め上から観て、きれいに観えるように、パソコンで植える位置や色を決めていくそうです。
田植え当日には、植える位置が分かるよう、細い竹の棒とビニールテープが複雑に張り巡らされていました。
広い田んぼに絵を描くように苗を植えるのは、思っているより複雑で、事前に大変な作業があることが分かりました。
樫津の田んぼアートの苗は6色。
べにあそび(赤)
あかねあそび(橙)
ゆきあそび(白)
きだいこく(黄)
むらさき(紫)もち米
あきさかり(緑)
「あそび」と名の付く3種類は、青森県農林総合研究所から種を購入しますが、黄色と紫は秋に種採りします。
どの苗も代表の武藤さんが育苗されています。
葉の色はそれぞれ違いますが、紫以外は白米です。
秋に収穫した米は、正月の初寄り合におぼろもち(うるち米ともち米を一緒に搗く)にして、集落の皆さんに配るそうです。
武藤代表から最優秀賞の鈴木さんに表彰状と米一俵が贈られました。
開会式と表彰式の後、一斉に田植えが始まりました。
首からデザイン画を下げた係の方の指導で、植える場所と色が指定されます。
龍の頭のところは複雑そうです。
小さな子供さんたちから年配の方まで、100名近い人が参加して田植えをしました。
今年は、近くの工場の人たちも参加されていて、本当ににぎやか。
中には、田んぼの中で転んでしまって泥だらけになっている人も。
途中休憩を挟みながら、2時間近く田植えが行われ、ほぼ作業は終わりました。
泥だらけの手足を洗った後は、地区の方たちが作ってくださったおにぎりとゆで卵と豚汁を頂きました。田植えの後に食べるおにぎりは格別でした。
田植えが終わり、テープと竹の棒の印が取り除かれた田んぼを翌日に観に行きました。
まだ苗が小さすぎて、絵柄が見えることは出来なかったです。
1週間後に観に行ってみると、うっすらと龍の頭と「一念通天」の文字が見えます。
田植え後のお世話は、当番制というわけではなく、誰ともなく、気になった人が苗の修正をしたりされるそうです。
そんなところも、樫津の人たちって素敵だなあと感動しました。
日を追うごとに段々と絵柄がはっきりとしてきて、見頃は7月上旬頃とのことです。
ぜひ、田んぼアートを観に行ってみてください。
但し、展望台は、宮崎中学校のグランドから見下ろすことになります。
授業の邪魔にならないように、田んぼアート側から展望台に登ってご覧ください。
展望台には、地区の皆さんが植えた花壇があり、チェーンソーアートの動物たちもいます。
樫津の田んぼアート、こんなに素晴らしいのに、場所が分かりにくいと言われます。
樫津のあちこちに看板が立っているので、ぜひそれを目印に観に行ってください。
鯖江方面からは、①県道104号、樫津東の信号を左折
②右手に宮崎中学校と田んぼアートの看板が見えたら右折します。
③そのまま直進し、右手に田んぼアートの看板が見えたところで右折します。
越前市方面からは、国道365号線を越前町方面に走り、左に宮崎中学校と田んぼアートの看板が見えたら左折します。
後は、直進して鯖江方面からの③のルートと同じです。
地域の方たちの愛情溢れる田んぼアートin樫津。
近頃は、どこも地域との繋がりが段々と希薄になり、農業の担い手も少なくなっていることが問題になっていますが、ここ樫津では田んぼアートを通して、地域の団結が強まっているように感じました。樫津で育った子供たちがこの地で田んぼアートを続けてくれて、農業に携わってくれたらいいなと思いました。
田んぼアートin樫津
福井県丹生郡越前町樫津
さて、樫津といえば、直売所の「おもいでな」があります。
このすぐ横に併設されている「花みずき味人農家レストラン」に行ってきました。
たけのこの産地でもある宮崎地区。
たけのこのシーズンに食べられた「たけのこ御膳」はもう終わっていました。
通年食べられる「たけのこ定食」も有りますが、私は、「特製豆カレー」を食べました。お肉の代わりに大豆が入っていて、お子さんにも食べやすい優しい味のカレーです。特製は、選べるコロッケが付いてきます。私が選んだのは、かぼちゃのコロッケ。
お腹いっぱいだったのですが、どうしても気になって、団子を頼んでしまいました。
笹パウダーを練り込んだ笹団子ときび粉を使ったきび団子。
温かくて、きな粉の味が優しくほんわかした気持ちにさせてくれます。
きび団子を食べさせてくれるお店がなかなかないので、こちらで食べられて嬉しかったです。
花みずき味人(企業組合)農家レストラン
福井県丹生郡越前町樫津2-63
電話 0778-32-3348
定休日 火曜日